名前(なまえ)

02/10/2017 16:30

→「なまえ(名前)

用例

[発表年順]
 祇園では見られなくなつたもの、「雑魚寝ほかもうひとつ逢状というものある
 これ来た茶屋から名差し芸妓舞妓出すものであつて大体葉書大、「××さまゆゑ直ぐさまお越しねがひ上げ候という文句茶屋印刷してあり、××というところ名前書きそれ相手名前書いてそれぞれ芸妓舞妓屋形届けるそうするとそこ苧姆《おちよぼ》それそれぞれ出先届けるのだがでは出した何分しか来ない分つているので二十書くものあるそれだから一流芸妓舞妓なる襟元ところはみ出す多く逢状持つていてそれ一種見得なるものだつた
吉井勇逢状」『祇園歌集』1915、冒頭
 子供愛読書西遊記第一であるこれ等今日でも愛読書である比喩談としてこれほど傑作西洋には一つもないであらうと思ふ名高いバンヤン天路歴程など到底この西遊記ではないそれから水滸伝愛読書一つであるこれ今以て愛読してゐる一時水滸伝一百豪傑名前悉く諳記してゐたことがあるその時分でも押川春浪冒険小説何かよりもこの水滸伝だの西遊記だのといふ遥かに面白かつた
芥川龍之介愛読書印象」1920、冒頭
 日本古代文化に就て殆んど知識持っていないブルーノ・タウト絶讃する桂離宮見たことなく玉泉大雅堂竹田鉄斎知らないのである況んや、秦蔵六≪はたぞうろく≫だの竹源斎師など名前すら聞いたことなく第一めったに旅行することがないので祖国あのこの風俗山河知らないのだタウトによれば日本に於ける最も俗悪な都市という新潟市生れ蔑み嫌うところの上野から銀座へのネオン・サイン愛す茶の湯方式など全然知らない代りに猥≪みだ≫りに酔い痴≪し≫れることをのみ知り孤独家居いて床の間などというもの一顧与えたこともない
坂口安吾日本文化私観」1942冒頭
 子供やん謂はれて居た小悧好なあつたさして生計豊かといふわけではなかつたさうかといつて苦しいといふわけではなく田畑少しにも貸して自分でも充分な耕作して居たやうなところからばかり引きつづいて生れたひよつこり男の子として生れた家庭ひた愛で愛でつくして《なにがし》といふりつぱな名前あるにも拘らず坊や坊や呼び呼びした隣家もの先づやん呼び出した何時の間にか村中誰彼となくやんやん呼ぶやうになつてしまつた
飯田蛇笏「秋風」『山盧随筆』1958、冒頭
「名前(なまえ)」用例(1980年代)
「名前(なまえ)」用例(2002)