ねだる(強請る)

26/10/2017 00:42

1.
][ラ]]
アクセント:ねる・ねだるガ]
1-1.
甘えたり、無理に頼んだりして、ほしいものを請い求める。相手の愛情や好意に甘えて無理に頼む。せがむ。せびる。
お小遣いを(ちょうだいと)ねだる おもちゃ/お菓子を(買ってと)ねだる 親にねだってバイクを買ってもらう
1-2.
難くせをつけて金品を要求する。また、ゆする。
1-3.
ぐずぐずと文句や不平を言う。ごねる。
2.
][ラ下二
→「ねだれる(強請れる)1.文語形

[用法]
「ねだる」「せがむ」
・「お菓子をねだる/せがむ」「遊園地に連れていってとねだる/せがむ」など、物や行為を求める意では相通じて用いられる。
・「ねだる」のほうが使用範囲が広く、物品に関しても行動に関しても言う。また「無いものねだり」「おねだり」のような名詞的用法も「ねだる」に限られる。
・「せがむ」は、「幼児が母親に抱いてとせがむ/だっこをせがむ」のように、行為を要求する場合に多く用いる。
・類義語に「せびる」があるが、「やくざな兄が働いている妹から金をせびり取る」のように、しつこく強要して金や物をもらう意味合いがより強い。
(参考:「大辞泉」など。)

用例

1-1.
 五助は二人扶持切米取りで、忠利の牽きである。いつも鷹狩して野方《のかた》で忠利の気に入っていた主君ねだるようにして殉死許し受けた家老たち言った。「ほか方々高禄賜わって栄耀《えよう》したのにそち殿様牽きではないかそち殊勝で、殿様許し出たのは、この上もない誉れじゃもうそれよいどうぞ死ぬることだけ思い止まって当主奉公してくれい」と言った
森鷗外阿部一族」1913)
 数馬忠利児小姓勤めて島原征伐とき殿様そばいた寛永十五二月二十五細川もの乗り取ろうとしたとき、数馬どうぞ先手おつかわし下されい忠利願った。忠利聴かなかった押し返してねだるように願う、忠利立腹して、「小倅勝手にうせおれ叫んだ。数馬そのとき十六である。「あっ言いさま駈け出す見送って、忠利怪我するなかけた乙名徳右衛門、草履取一人槍持一人あとから続いた主従四人であるから打ち出す鉄砲烈しいので数馬着ていた猩々緋陣羽織つかんであと引いた。数馬振り切って石垣攀じ登る是非なくついて登るとうとう城内はいって働いて、数馬負った同じ場所から攻め入った柳川立花飛騨宗茂七十二古武者このとき働きぶり見ていた渡辺新弥、仲光内膳数馬との三人天晴れであった言って三人連名感状やった落城のち、忠利数馬兼光脇差やって五十加増した脇差直焼無銘横鑢九曜三並び目貫赤銅縁金拵えである目貫二つあって一つ填めてあった。忠利この脇差秘蔵していたので、数馬やってからも登城ときなどには、「数馬あの脇差貸せと言って借りて差したこともたびたびある
森鷗外阿部一族」1913)
1-2.
そちが拾うて手形を書いて判を据ゑ、おれをねだつ銀取らうとは
1-3.
客様さへ紛らかしてくれなさるに、華車様聞こえぬとねだりける
咄本「軽口大黒柱」)
此様に先の相手になつてねだり込ましやつたも
浄瑠璃竹田出雲他「双蝶蝶曲輪日記」1749)