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四月(しがつ)

01/07/2014 15:33

→「しがつ(四月)

用例

長いこと物蔭にはまだ殘つて居り村端れ一片《ひとつ》青んでゐない晴れたそことなく霞んで雪消《ゆきげ》泥濘《ぬかるみ》處々乾きかかつためいた薄ら温かく吹いてゐたそれ明治四十四月一日ことであつた
學年始業式なので、S尋常高等小學校代用教員、千早健《ちはやたけし》平生より少し早目に出勤した白墨《チヨオク》汚れた木綿紋附擦り切れた長目穿いてクリクリした三分刈帽子冠らず――帽子有つてゐなかつた。――亭乎《すらり》とした眞直にして玄關から上つて行く早出生徒毎朝控所彼方此方から驅けて來て恭しく迎へる中には態々叩頭《おじぎ》する許《ばつか》り其處待つてゐるあつたその殊に多かつた平生三倍四倍……遲刻勝な成績惡いさへ交つてゐた。健直ぐ其等心々溢れてゐる進級喜悦想うたそして何がなく曇つた
その解職願してゐた
石川啄木足跡」1909冒頭
四月二十八にはそれまで居間床板《とこいた》を引き放って、土中置いあっ舁き上げて、江戸からの指図によって、飽田郡《あきたごおり》春日村《かすがむら》岫雲院《しゅううんいん》で遺骸荼毘にして、高麗門葬った。
森鷗外阿部一族」1913)
あす討入りという四月二十日、数馬行水使って月題剃ってには忠利拝領した名香初音焚き込めた白無垢白襷白鉢巻して合印角取紙つけた帯びた正盛《まさもり》先祖島村弾正尼崎討死したとき故郷送った記念であるそれに初陣拝領した兼光差し添えた門口にはいなないている
森鷗外阿部一族」1913)
森鷗外阿部一族」1913)
妹の嫁ぎて四月永かりき
中村草田男(1901-1983))