すすぐ(濯ぐ・洒ぐ・滌ぐ・漱ぐ)

13/07/2016 05:54

][ガ]]
[古くは「すすく」と清音。]
アクセント:すすぐガ]
1.
水をかけて汚れを流す。水で洗って汚れを落とす。洗剤などで洗った後、水で洗う。
洗濯物をすすぐ 手足をすすぐ
2.
[漱ぐ]
水などで口中をきれいにする。水を含んで口の中を洗う。うがいをする。ゆすぐ。
口をすすぐ
3.
[「雪ぐ」とも書く。]
身に受けた恥・汚名・不名誉などを除き去る。恨みをはらす。雪辱する。
恥をすすぐ 汚名をすすぐ
4.
けがれを清める。水で清める。

あらう(洗う)・すすげる[可能動詞]・よすすぎ(夜濯ぎ)

用例

1.
止垢を揩《する》が如く水もて《すすぐ》が如し
(聖語蔵本「成実論天長五年点」828)
足をすす導かむと欲ふ
景戒日本霊異記」9世紀前半
3.
爾《なんじ》が為に恨《うらみ》をすす
巌谷小波/巖谷小波「こがね丸」1891)
 数馬傍輩から、外記自分推してこのたび当らせたのだ聞くや否や即時に討死しよう決心したそれどうしても動かすこと出来ぬほど堅固な決心であった。外記ご恩報じさせると言ったということであるこのはからず聞いたのであるが実は聞くまでもない、外記薦めるにはそう言って薦めるにきまっているこう思う、数馬立ってもすわってもいられぬような気がする自分先代引立てこうむったには違いないしかし元服してからのち自分いわば大勢近習うち一人別に出色扱い受けていないには誰も浴しているご恩報じ自分に限ってしなくてはならぬというのはどういう意味言うまでもない自分殉死するはずであったのに殉死しなかったから命がけ場所やるというのである何時でも喜んで棄てるさきにしおくれた殉死代りに死のうとは思わない惜しまぬ自分なんで先代中陰果て惜しんだであろういわれないことである畢竟どれだけ入懇になった殉死するというはっきりしたない同じように勤めていた近習若侍うちに殉死沙汰ないので自分ながらえていた殉死してよいことなら自分よりもさきにするそれほどことにも見えているように思っていたそれにとうにするはず殉死せずにいた人間として極印打たれたのはかえすがえすも口惜しい自分すすぐこと出来ぬ汚れ受けたそれほど加えることあの外記でなくては出来まい。外記としてはさもあるべきことであるしかし殿様なぜそれお聴きいれになった。外記傷つけられたのは忍ぶこと出来よう殿様棄てられたのは忍ぶこと出来ない島原乗り入ろうとしたとき先代お呼び止めなされたそれ馬廻りものわざと先手加わるお止めなされたのであるこのたび当主怪我するなおっしゃるのはそれとは違う惜しいいたわれおっしゃるのであるそれなんのありがたかろう古い新たに鞭うたれるようなものであるただ一刻早く死にたい死んですすがれる汚れではない死にたい犬死でもよいから死にたい
森鷗外阿部一族」1913)
4.
この世の濁りをすす給はざらむ
紫式部源氏物語平安中期